この回のふりかえり
この回のねらい
参加者が持ち込んだ相談に答える個別相談の回です。前半は実務で使っている土台を画面で見せ、後半は「使える側に残るとはどういうことか」という働き方の話に踏み込みました。
参加者が持ち込んだ問い
- 会社では標準のAIを入れていて、資料の骨組みづくり・調査・下読みには使えている。でも「まだ会話の道具としてしか使えていない」
- 「学んだことを取り入れる量は多かったが、出す側が足りていない」「変化の速さに自分の理解が追いついていない」
- もう一人からは「仕事の記録から傾向を見て、同じ失敗を防げるようにしたい。でも道具に聞いてもたどり着けなかった」
話し合ったこと
- まず動いている姿を見せる — 5〜6件の作業を同時に走らせている画面。「どれをどこまでやったか分からなくなる」ので、作業に名前を付けて管理している
- AIに任せられる状態とは何か — ①ひとりで進む ②長く動く ③並行できる ④安全である、の4つが揃った状態
- AIには4つの制約がある — 前提の情報がないと当てずっぽうになる/一度に読める量に限りがある/同じ指示でも答えがぶれる/勝手に進んで何をしたか分からなくなる。この4つに手を打つのが土台づくり
- なぜ素朴な文字ファイルなのか — 人が見やすい形式は、AIには余計な情報が多い。書式や飾りの情報が邪魔になる
- 一度に読める量のたとえ — 電話をかけて切るまでが1回のやりとり。その中で使える文字数に上限がある。日本語は英語よりずっと多く消費するので、同じ上限でも入る量が少なくなります
- 最初の一歩は「フォルダを見せられる道具」 — 難しい道具は要らない。手元のフォルダを指定できる機能から始めるのがいい。ただし「思ったのと違う結果でも保存されてしまう」ので、元のファイルは複製して残す
業務への当てはめ(記録から傾向を見たい人へ)
- 過去の記録を形式は何でもいいのでフォルダに入れる(数年分)
- 「AIが読みやすい形に変えて」と頼む
- 変換後を元データとして別に置く
- 「この元データから、これからの改善につながることを○○の観点で挙げて」と聞く。「あなたが担当者だったら何が言えるか」という聞き方も有効
- 過去の確認表や仕分けの基準も入れると、また違うものが出てきます
- これを繰り返して精度を上げていく
働き方の話:中間が薄くなる
仕事の流れを上流・中流・下流に分けると、上流(問いを立てる)と下流(現場に立つ)は残り、中間の「情報を整えて形にする」部分が大きく減るという見立てが共有されました。
参加者からは「一人で回す会社と、多くの人数を抱える会社では業績が全く違ってしまう」という指摘も出ました。固定費の差が価格の差になり、価格の差が投資余力の差になる——という連鎖です。
いっぽうで、まだ誰も使っていない
数字も共有されました。個人で使っている人は2割台。会社として使っているのは1割未満。研修を受けた人はさらに少ない。
「だから今やる人に先行の利益がある」「手を動かしている人が使える側に残る」——スマートフォンが出たばかりの頃と同じ感覚だ、という見立てで締めくくられました。
この記録は当日の内容をまとめたものです。参加された方のお名前・ご所属は掲載していません。